フォーゲル オイル漏れ~
フォーゲルの下に何やらオイルの垂れた跡が…
あらあら。
さっそく、もとをたどっていくと、どうやらオイルポンプから漏れている様子だ。
オイルポンプはエンジン右側のここにある。
プラスネジを外すと
オイルポンプを発見した。
そしてみてみると、下にたくさんのオイルの漏れがあった。
ここで間違いない様だ。
エンジンを始動させてみると、オイルポンプの中央軸が上下に動くのだが、
何故か動かない。
上のストッパーワッシャを外して、動くようにしたところ、
動くたびに中央軸の可動部からオイルが漏れてくる
これは内部パッキンがダメになってるね。
チューブ類の交換だけでおさまるかと思っていたけど、これは強敵かも…
いろいろ調べてみると、フォーゲルのオイルポンプはパーツリストでは非分解表示なので、
内部パーツは手に入らないし、オイルポンプ一式のパーツナンバーを調べても、もう生産終了で純正では手に入らない。
そして代替品も調べたが、販売はなかった。
しかし、同じヤマハのバイクでオイルポンプの内部ゴムシールを売っている車種がある。
見れば見るほど同じ形なので、これは合うだろうということで、
買ってみることにした。
オイルポンプを外して分解していく。
消耗部品だけを交換するってのは、ゴミは減るし工作がたのしめるからいいねえ。
内部構造はこんな感じ。
中央軸がエンジンの駆動力をひらってピストンのように上下し、
そのポンピング機能でオイルを送り出す仕組みだ。
アクセルに合わせてポンピングのストロークが伸びるようになっていて、オイル量を調整している。
買ったのはこれらのオイルシール。
大と小。
フォーゲルのオイルポンプを直そうという人がいるかわからないが、
もしかして今後、修理したい人のためにパーツナンバーを記す。
93104-14059 大きい方
93104-04114 小さい方
これらはここにハメる。
組んでいくときのコツだが、
中央軸に刺さっているピンをオイルシール大にひっかけないように通して、
ピンがちゃんと溝にはまっていることを確認しながら組む。
ここを確認しないとオイルポンプがしっかり閉まらないし、
無理やり閉めるとオイルシール大がひん曲がるので注意!
オイルポンプの隙間やオイルポンプ接続部からオイル漏れしたら悲しいので、
この機会にちゃんとガスケットを交換しておく。
86A-13142-00 オイルポンプのガスケット
126-13116-01 オイルポンプをエンジンに装着する場所のガスケット
組んでいく。
完成。
しばらくはオイル供給がされないので、オイルポンプの空気抜き穴を開けてオイルが溢れてくるまでまち、その後オイルチューブを外し、
混合ガソリンでエンジンをアイドリングしながらチューブからオイルが出てくるまで待った。
しかし、全然出てこない。
なんでだろう。
いろいろ検討したが、やはりアイドリングではオイルポンプ中央軸がポンピングしていないのだ。
ってことは、これまでアイドリングではオイル供給されていなかったということ。
幸いにもアクセルオンでオイルポンプ吐出量調整ダイヤルが回ってポンピングしだすので、
これまではアクセルオンでのオイルが何とか焼き付きを防いでくれていたようだ。
長時間アイドリングしていたら焼付いていたかもしれん。
いろいろ調べてみた結果、
アイドリングでの基本吐出量を確保するシムが足りなかったためだった。
シムを一枚増やして、吐出するようになった。
これがオイルポンプ、
赤線で示した隙間。
この分だけ中央軸が上下してポンピングする。
アクセルを開けると青矢印のようにダイヤルが回りながら下に行くので、
ポンピングのストローク(赤線の間)が伸びて吐出量が増える仕組み。
写真はアイドリング状態でダイヤルが全く動いていない状態だが、
この状態での赤線の隙間があるように調整ないといけない。
純正では水色と黄緑色のシムが入っていて、隙間を確保しているのだが、
この車両では隙間が全くなく、緑線のワッシャを追加で入れて隙間をつくったのだ。
こうなった原因は、ピンク丸のストッパーピンの側面がすり減り、
ダイヤルが上に上がってしまったためと考えられた。
時間かかったし、苦労したけど構造がわかって、しかもうまく解決できてよかった。
あと、今回の純正パーツ注文に合わせて、
ギアオイル投入口のOリングと
タンク固定用のゴムブッシュなど、
まだ手に入る消耗パーツを交換しておいた。
あと、
すり減って溝がなくなっていたリアタイヤも交換する
完成。
砂丘作戦ではハイエースにチョイノリ二台(キタさん ふぁんふぁんさん)バイク一台(はちまる)と大人3人を載せなくてはならなくなり、
サイズ的にベスパを積めなくなったので、ウチで一番小さいフォーゲルが参戦することになった。