しまなみ海道作戦では車載で来られる方ばかり。
チョイノリは比較的小さな原付なので載せるのは問題ないだろうけど、ただ載せると車内にガソリン臭が漂って不快になるので、この機会に車載時のガソリン封じ込め処置について書いておくことにした。
日常運用時のチョイノリには、ガソリンタンク、コック、フューエルチューブ、キャブ、これらの部分にガソリンが存在するので、これらのガソリンを密閉できる部位であるタンクに留めて他の部位のガソリンは抜くことにする。
まず
タンクのコックを閉める。
前期型のノーマルコックはON OFF RES なのでOFFにすればガソリンの流れが切れるのは容易にわかる。
「前期型コックはOFF」
後期型は負圧コックなので表示はON PRI RESだ。
「ONもRESもガソリンがエンジンに流れるのだから切るのはPRIかと考える方がいるがそれは間違い。
PRIはエンジンの状態にかかわらず常時ガソリンが流出する位置なのだ。
負圧コックではONでもRESでもガソリンが流出するのはエンジンが動いている状態のときだけ、
エンジンが停止して負圧がかかっていない状況ではガソリンは流れないので
ONかRESにしておくのが正しい。
「後期型コックはON」
これでタンク内のガソリンはコック以降に流れることはない。
この状態で、コック以降のガソリンを抜く。
赤丸のキャブのドレンボルトを回し緩めて抜くのだが、ここは暗くてなかなか見えない。
懐中電灯が必要になるので工具セットにライトは入れておこう。
プラスドライバーで緩める。
わかりやすいようにフロアボードは外してある。
この時ドライバーを押し付けすぎるとキャブの下部が押されて傾いてしまうので、
軽く押さえつける程度にしておこう。
奥まったところにあるのでドライバーは少なくとも前長15cmくらいは必要だ。
緩めるとドレンチューブの先からガソリンが出てくる。
これは路上に捨てるわけにはいかないのでちゃんと受け止めよう。
100円ショップのプリンの型、ウサギのやつがよい。
車体を左右に軽く傾け、全部ガソリンが出たらドレンボルトを締めておく。
ここで緩めたまま忘れるとか、締め付け不足とか、厳に注意されたい。
チョイノリのドレンボルトゆるみは持病のようなトラブル頻発部位なので、この機会にしっかり締めておこう。
ガソリンはもったいないのでタンクに戻す。
ゴミが入っていたら上澄みのみ戻そう。
これでタンク以降のガソリンが排出された。
ガソリンはタンクにのみ存在するので、タンクを密閉する。
それは林道戦闘機改修での密閉化が参考になる。
ただ、こんな専用パッキンを作らなくても大丈夫だ。
厚手の輪ゴム。
これでおけー
何重かにして巻く。
足りなければ本数を増やしてもよい。あまり増やしすぎると閉めるのに力がいるので程々に。
ふたを装着して、上から両手の親指で思いっきり押し込む。
するとキーが左回りに動いてキー穴が縦になりロック完了。
しっかり密閉されるのはいいが、密閉がきつすぎるとストッパーの爪がタンク内側に押し付けられすぎて、
開けるときにキーを回すと固く、下手するとキーが曲がる!
なので
開けるときはキャップをしっかり押し込んでストッパー爪の押し付けを緩めた状態でキーを回すこと。
そして最後に密閉化していることを書いておこう。
キャップ内部の空気穴は小さくて、通りの悪い車体があり、そういう車体は
密閉化のままで走るとタンク内部に空気が入らずタンク内が陰圧になり、ガソリンが流出せずにガス欠症状になるのだ。
これでガソリンはタンクに密閉された。
思う存分 車にでも何でも積んでくれ、揺れて傾いてもガソリン臭はあまりでないぞ。
走り出すときには
1、ゴム輪とって密閉化解除(キーおらないように!)
2、前期型はコックをONへ(後期型はONのままでよい)
これでオッケー