セルなしCVTケースにセルモーターを付ける
整備ブログを続けていて、いろんなことに挑戦していると徐々に工具が揃ってくる。
ベアリングプーラーまで手に入れたのだが、それでCVTケースのピニオンギア挿入部のブッシュを取り外すという作業ができるようになり、取り外した後のケースを眺めていたら、この穴、自分で加工できるかも。
前々からできないかなあと構想していたことだけど、
ちょうどチョイサンタさんからもらった黒K3セル付のエンジンがセルなしCVTケースだったという問題があったので、
この機会にCVTケースのセル化を実現してみた。
まず、そろえるパーツ。
セルなしのCVTケース。
赤丸の部分にセルモーターとピニオンギアを装着する穴を加工しなくてはならない。
あと下段左から
1,フィクストドライブフェイス。セルなしでは周囲のギザギザギアがないのでセルあり用を用意する。
2,スターターピニオンギア。セルなしではないパーツだ。
3,セルモーター。これもセルなしでは存在しないパーツ。
4,セルモーター取り付けボルト2本
5,ピニオンギア挿入部ブッシュ2個
もちろんこれはエンジンのCVTケースだけの改造で、セル化するならジェネレーターやらハーネスやらの交換も必要。詳しくはchoinori fan site→改造・快適化→セル化のシリーズを参照してくださいませ。
1~5のパーツを取り付けられるようにCVTケースを加工する。
加工目標のセルありCVTケースを見てみよう。
赤丸のように左右のピニオンギア装着部の穴を拡大してブッシュを嵌め込む。
ここはベアリングではないので、回転をよくするというよりは鉄とアルミの摩擦でアルミが削れないように補強するブッシュだと思われる。
黄色丸のようにセルモーター挿入穴をあける。
オレンジ丸は裏側に穴があるのだが、セルモーター取り付け用メネジを2箇所空ける。
以上の加工を進めていこう。
まずは一番でかい穴から
こんな大きな穴をあけるドリルなんて持っていないので、
小さい穴を円状に配置して穴あけし、
ボコンと抜いて周囲をドリルとリューターで削っていった。
けっこう穴はデカい。
裏側から見たところ。
赤丸の所だが、徐々に穴を広げていく。
セルモーター側に段差があるので、それに合わせて二段にサイズが違う穴を加工する。
次に黄色丸の穴。
これが小さくてブッシュが入らない。
ブッシュの大きさは
直径12mm
高さ7mmだ。
それに合うように
12mmのドリルで穴を拡大する。深さ7mm。
しっかしアルミは柔らかくて加工しやすい。
ガンガン削れてくれるので作業が楽しい(^^)
これをエンジン側、キック側の両方のケースで穴を拡大してブッシュを挿入しておく。
最後に
セルモーターを装着するボルト穴を加工する
赤丸は裏側へ貫通。黄色丸は貫通させないが、ボルトが十分入り込む深さにメネジを開ける。
中央に穴が開くようよく気を付けて5mmの穴をあけ、M6のタップでメネジを加工。
でけた。
セルモーターを装着し、
ピニオンギアを挿入してみる。
うん、しっかりギアがかみ合っているぞ。
穴あけできるなら可能な加工だけど、やっぱり面倒くさい、二度としない気がする。
さて、これで黒カゴK3も名実ともにセルあり車になったわけだが、
実はうちにはもう一個予備のセル付CVTケースがある。
だれかこのパーツが欲しい人いたら譲れるなあ…
そんな人…
いた!
ということでセルモーター付きCVTケースをさいばばさんへ贈ることにした。
(動作確認できていない加工したやつより動作確認できている予備のほうが良いかな… )
取り付けが面倒ですけど、オレンジSSを再セル化してやってくださいませ~
チョイノリサイトやってます
整備情報が検索しやすいですよ~