圧縮圧力について。ー特呂エンジン完成ー
チョイノリの圧縮圧力の基準値は整備マニュアルによると
冷機時
基準値 1100kPa~1200kPa
下限 800kPa
だそうだ。
で、自分の持っているチョイノリエンジンを測ってみたところ
この記事にあるように
2015.04.15 栄エンジン 910kPa(はちまるゲージ)
2015.04.15 誉エンジン 960kPa(はちまるゲージ)
2015.04.26 ムーミンさん2号機エンジン(is工場長OH済) 970kPa(はちまるゲージ)
だった。
基準値にとどいてなかった。
その後、聖地巡礼で、ほぼ新車状態のキタさんのエンジンで測らせてもらったところ
2015.09.22 キタさんエンジン 900kPa(KSKゲージ)
だった
その後、工場長のブログで圧縮圧力について言及があった。
2015.09.28 工場長エンジン 1000kPa(工場長ゲージ)
なんとも残念ではないか、全員900~1000kPa。
全然基準値に達していない。
これは整備マニュアルが間違っているのか、ゲージが狂っているのか。
ここでふと思った。
ウチで、是非測るべきエンジンが作成できるではないか。。。
それは…
こいつだ。
ずいぶんと以前に作成したやつ。面研したヘッドだ。
作成記事の日付は4年半前…えらい古い話だが、
こいつは理論的には圧縮圧力を高める改造だから、測定したら差がでるはずでしょ。
ということで、急遽
4年半前は前期型のパーツしか持っておらず、気付かなかったのだが、
ロッカーアーム周辺はすべて後期型にしたところ、不具合が発見された。
バルブロッカーアームのロッド受け部分が、後期型では先が盛り上がったキノコ形状になっているのだが、
この盛り上がりが引っかかってアジャスターイモネジが奥まで入らず、調節範囲が狭くなっている。
今回、ヘッドの面研でヘッドの厚みが薄くなったことで、相対的にプッシュロッドが飛び出してくることになり、
バルブクリアランスを0.05mmに合わせようとすると、後期型のアジャスターでは範囲が狭くて調整不可能なのだ。
前期型に揃えれば済む話なのだが、
カムの当たり面が広い後期型カムロッカアームを断念するのは惜しく、
ここは
カムロッカアーム
プッシュロッド
は後期型にして、
アジャスターイモネジのみ前期型にした。
受け皿が小さいのだが、そのおかげでイモネジがロッカアーム内に入り込むまで調整できる。
凹みが小さいのだが、後期型プッシュロッドのボール部分にハマっているので
これで動くと思う。
で
純正とは違う特別なヘッドを持つエンジンとして
はちまる内燃機工業製 新型エンジン 「特呂」と命名した。
爆発しそうな名前だが、まあよい。
さて、組んで一晩置いてから、圧縮圧力を測った。
すると
なんと
2015.10.09 特呂エンジン 1110kPa(はちまるゲージ)
整備マニュアル基準値内だ(笑)
はちまるゲージの測定結果だけで評価したら
2015.04.15 栄エンジン 910kPa(はちまるゲージ)
2015.04.15 誉エンジン 960kPa(はちまるゲージ)
2015.04.26 ムーミンさん2号機エンジン(is工場長OH済) 970kPa(はちまるゲージ)
2015.10.09 特呂エンジン 1110kPa(はちまるゲージ)
明らかに他のエンジンより飛びぬけて圧力が高い。
以前、このヘッドを製作した時には性能変化は全くないと結論付けていたんだけれど、
あの頃からスプロケット交換による「比較的低回転での最高速」という
新たな評価方法があるので、
(つまり、以前はノーマルスプロケの高回転の頭打ちで性能差が出なかった可能性あり)
このエンジンでどのような性能変化があるか、さらなる検証をしてみたい
そうだハイオクガソリンにしてみるのもよいかもしれん。